2025年11月6日、日本時間午前11時をもって、PSポータルへの大型アップデートが実施され、クラウドストリーミング機能が正式に実装されました。
これにより、従来の「自宅のPS5にリモート接続」という使い方に加えて、PS5本体なしでサーバー経由のストリーミングプレイが可能となり、携帯機としての価値が大きく向上しました。
結局何が変わって、何に注意したらいいのか、まとめます。
アップデート内容は？
このアップデートでの大きな変更点は以下のようなものです。
PS5本体を起動しなくても、クラウドからPS5用ゲームをストリーミング再生可能に
今回の目玉アップデートです。
対象のゲームは、ユーザーが所有するダウンロード版PS5ゲームだけでなく、PlayStation Plus プレミアム加入者向けのクラウドライブラリ／カタログのタイトルも含まれます。
なお、PS5本体を持っていなくても、WEBからPlayStation Plus プレミアムに加入したりダウンロード版ソフトを購入したりできますので、PSポータル単体でPS5ゲームを楽しむことだってできます。
注意点は、クラウドスリーミングでプレイできるのはライブラリ内またはカタログ内の「対応タイトル」のみということ。特に一部のレアタイトルや古い作品では非対応の可能性があります。
パッケージ版をプレイするには従来通りPS5本体とのリモートプレイが必要です。
また、PSポータルの仕様上、安定したインターネット回線は前提条件です。
5G回線スマホへのテザリング接続も可。その場合、不意に途切れても怒らないこと。
各種機能を多数追加
ストリーミングに加えて、3Dオーディオのサポート、UI刷新、新設タブ（Remote Play / Cloud Streaming / Search）、パスコード設定、フレンド招待参加やゲーム内通貨の購入対応など、付加機能も多数導入されました。
つまり、「テレビの前にPS5を設置しなくても、ベッドや外出先で気軽にPS5タイトルが遊べる」ようになる――という、携帯機としての“真価”が解放されたアップデートです。
ロンチ時点でここまで出来ていたら……と思ってしまいますが、まぁよしとしましょう。
Switch2、Steam Deckと比較してみる
ここまで自由にタイトルが遊べるようになると、競合ハードとの比較が気になります。
PSポータルの進化は、携帯ゲーム機市場における立ち位置の変化はあるのか！？ということで、主要な競合製品と比較してみましょう。
| 項目 | PSポータル | Switch 2 | Steam Deck |
|---|---|---|---|
| 所有ゲームの実行方法 | クラウド/リモート専用 | ローカル実行 | ローカル実行 |
| 高負荷ゲーム | AAAタイトルまで可 | PS4～PS4 Pro相当まで（ただし発熱する） | AAAまでギリ可能（ただし解像度は1280×800、FPS30程度） |
| 起動までの手軽さ | 接続待ち時間が発生 | 即起動 | 即起動 |
| 本体の重量 | 約530g | 約534g（本体のみ401g） | 約640g～669g（モデルによる） |
| バッテリー容量 | 4370mAh | 5220mAh | 5200mAh |
| 弱点 | ネット接続必須 | 入手困難 | 発熱アチアチ |
携帯性ではSwitch 2 に劣るのか？とも思いましたが、重量はほぼ一緒です。Switch2と比べてコントローラー部分の厚みが結構あるのと、専用ポーチの選択肢がほとんど無いということくらいでしょうか。
バッテリー容量がやや少ないですが、他のハードと比べてGPUパワーをフル回転するわけではないので、そもそも消費電力が少ないのでしょう。
ソフト面を見れば、PS5級の大作AAAタイトルを“回線さえあればいつでもどこでも遊べる”という点ではPSポータルが唯一の存在とも言えます。
また、ゲーム体験の一貫性（据え置き→携帯への移行）という面では、PSポータルが最もPlayStationユーザーにとって自然な拡張手段です。
まとめ：PSポータルは「持ち歩けるPS5」への第一歩を踏み出した
今回のクラウドストリーミング対応は、PSポータルにとって方向性の再定義とも言える重大アップデートです。
これまで「PS5の外部画面にすぎない」と評されてきた本機が、ついに「ストリーミング対応携帯ゲーム機」として自立しはじめました。
「月額制サービス（PS Plus Premium）」「ネット回線への依存」「端末側でのゲーム保存不可」といった制約はあるものの、それを補って余りある“どこでもPS5体験”という価値を提示した点は評価すべきでしょう。
でも、もう一度だけ言わせて下さい……ロンチ時点でここまで出来ていたら（笑）
